12.30.2011

PENGUIN EGG EMERGENCY HATCH HOW 
「空飛ぶペンギン」



原作は1938年に書かれた児童書というから、 年代物を引っ張り出したものだ。 しかし設定は大胆に置き換えられ、 静かな街のペンキ屋がNYの地上げ系不動産屋になっている。 といっても原作は読んでない^ ^

冒険家だった父は家にはほとんど帰らず、 寂しい少年期を送ったポッパーだったが、 それでもときおり父から届く無線連絡は彼をワクワクさせた。 30年の後、 彼は不動産屋として成功していた。 共同経営者に名を連ねようかというタイミングで、 最後の課題として買い取りを命じられた古いレストランは、 父との数少ない思い出の場所だった。

そんなある日、 父が世界の果てで果てたの知らせが届き、 遺産としてペンギンが送られて来る。 二人の子どもがいても現在は離婚して高級マンションで独身貴族のポッパーだったが、 この知的な?動物が舞い込んだことをきっかけに何かが変わり始める。 父との絆、 家族の絆を取り戻すかのように。

こうして書くと、 笑いあり涙ありの '乞うご期待' 作品に聞こえるが、 けっして出来はよくない。 ジム・キャリーは嫌いじゃないので楽しみにしていたが、 老けたな、 という印象しか残らず、 笑えもしなければ、 ホロリとも来ない。 (ましてやポロリはない..) けっきょくCGのペンギンがかわいい? というだけの、 いまどきディズニーでもやらないご都合主義なファミリータッチになってしまった。

細かいことを言い出すと切りがないが家族像が型通りすぎるし、 室内を氷の国にしたり、 飛べない鳥を飛ばしてみたりと、 いまどき子どもでも喜ばないんじゃないかというシーンのオンパレード。 子どもの希望を意識して、 別れた夫婦が元の鞘に納まるなんて愚の骨頂も用意されている。

これは公開されなくてもぜんぜん惜しくないし、 DVDスルーすらしなくてOK。 しいて言えば "Pフェチ" の秘書が "Qフェチ" の男と出会うなどという、 どーでもいいような周辺部分のほうが冴えていた? いつか、 どこかで乞うご期待。 エントリータイトルは孵らない卵を孵そうとポッパーがGoogleに打ち込む検索ワード。

(追記5/30) こんな邦題になってスルーされるもよう。


空飛ぶペンギン (原作題:ポッパーさんとペンギン・ファミリー) (2011) 日本未公開 
Mr. Popper's Penguins
監督 マーク・ウォーターズ 原作 リチャード&フローレンス・アトウォーター 
ジム・キャリー カーラ・グギーノ アンジェラ・ランズベリー 
オフィリア・ラヴィボンド マデリン・キャロル 

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