4.11.2011

マカブラな家族 MACABRE



マカブラ (ぞっとする、 死の舞踏) という仏題または英題として知る人ぞ知る血の海スプラッター。 原題はインドネシア語で "血"。 ともすれば慢性化し麻痺するホラー的刺激のなかに、 突如として現れる過激な原点回帰^ ^ そんな風に言える作品が時おり巡ってくるのだが、 これがまさしく それ。

雨が降り始めた夜、 妊娠中の女性を含む男女6人の乗るバンのヘッドライトが照らし出したのは、 雨の中で立ちすくむ若い女。 何でも強盗に遭ったのだと言う。 途中だから家まで送ってやろうということになり、 案内されて薄気味悪い屋敷にたどり着く。 娘の母親が出て来るが不自然に若く、 お礼に食事を用意すると言う。 断りきれずにテーブルにつくと、 美味しいが変わった味の料理が次々と出され、 ワインが回ったのか みな眠り込んでしまう。 そのまま目覚めることのない者、 あるいは血の海で目覚める者・・

どこか 「ヘンゼルとグレーテル」 あるいは 「赤ずきん」 を思わせるメルヘンチックな雰囲気の裏に隠されていた 「悪魔のいけにえ」。 そう言うとわかりやすいだろうか。 実際にチェーンソーまで登場して、 これを振り回す19世紀生まれの若い母親の鳥のような目つきと首のかしげ方が不気味。 狙いはお腹の赤ちゃんであり、 それは恐らくは若さの秘訣?! また かたわらでは臓器売買のビジネスも行っているという、 トンデモない一家だったのだ。

ところがゲストのなかにサバイバル能力の高い者が混じっていて、 この状況に番狂わせを食らわせる。 トンデモ家族に大打撃を与えるが、 それも執拗に母親は追って来て、 最後はまるでジェイソンのように・・ まさか日本公開されることはないと思うが^ ^ いつかDVDスルーで見かけたら、 そこらへんのB級ホラーとは一線を画しているのでご用心を。 。




マカブル 永遠の血族 (2009シンガポール・インドネシア) 日本未公開 
MACABRE / DARAH
監督 モー兄弟 
ジュリー・エステル シャリーファ・ダーニッシュ ルリー・ルビス 

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