12.14.2009
サテライト・オブ・ラブ 「アドベンチャーランドへようこそ」
ふとルー・リードがかかったと思うと、 舞台は1987年夏。 父親の降格などで進学の費用に困ったジェームズは、 地元のショボイ遊園地 "アドベンチャーランド" でバイトすることとなる。 そこでは学校の友達とは違う交友が生まれ、 恋も生まれる。 すったもんだあって夏は終わり、 そして・・ みたいな、 それだけの話ではある。
ジェームズの部屋にはルー・リードのポスターが、 クリステン・スチュワート演じるエムの部屋には "アラジン・セイン" の頃のデビッド・ボウイが貼ってある。 ディスコはまさに80年代サウンドたけなわだが、 風俗に触れるのはその程度で、 事件らしい事件もマリファナ・クッキーでハメを外すくらいで、 全体としては地味めなラブストーリーがあるだけ。 ユルくもなければ、 弾けもしない。 何の誇張もない、 等身大の物語が共感を呼ぶのだろうか、 IMDbでも評価は低くない。
アメリカのティーンは、 とかく親のいない隙に家に友達を大勢呼んでパーティをやるが、 飲んで暴れて、 さぞかし後片付けが大変だろうといつも思う。 そんなふうに騒げるのも今のうち、 かじれるスネはやがてなくなり、 自分で道を切り開くしかないといった心もとない気分は、 そこはかとなくフィルムに刻まれている気がした。 それ以上の共感は個人的にはないが、 とにかく最近よく見るクリステン・スチュワート、 今回はいまいちキャラ設定がハッキリせず、 可もなく不可もなく。 早くジョーン・ジェット役が見たい。 (また言ってる^ ^)
脇を固める男優陣は、 ルー・リードの知り合いを語ってのナンパを得意とするライアン・レイノルズを除いて、 元祖オタクのような風貌の野郎ばかり。 80年代というと日本ではバブル真っ盛りだったが、 アメリカでは逆に現在の日本のような空気感だったと言える。 そのへんのギャップを把握するとわかりやすいのではないだろうか。 日本で公開されるかどうかは全くの未定。
それにしてもルー・リードってアメリカではメジャーなんだな、 日本では知る人ぞ知るなのに。 ルー・リードの "ベルリン" というアルバムを持っていたが、 知り合いに貸したっきり返ってこなかった。
(追記) 邦題は 'ようこそ' がついて、 見事スルー^ ^
アドベンチャーランドへようこそ Adventureland (2009) 日本未公開
監督 グレッグ・モットーラ
ジェシー・アイゼンバーグ クリステン・スチュワート マルガリータ・レヴィエヴァ
ライアン・レイノルズ マイケル・ゼゲン マーティン・スター ビル・ヘイダー
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