10.04.2009
おバカダン.. 「PVC-1 余命85分」
コロンビア産の映画って珍しいな、 とか思ってしまったのが間違いの元か。 実をベースにカンヌなどでも評判で、 ステディカムによる85分ワンカットということで期待したが、 何じゃこりゃ。
首に爆弾を装着されて身代金を要求されるが、 そもそもタイムリミットが85分なんて宣告されない。 これは単に映画の尺なのだ。 邦題が気を利かせたので、 なかばネタバレになっている。 金持ちでもない家に押し入って、 法外な身代金を要求したってどうしようもないし、 仮に金が用意できるとしても85分では無理だ。 犯人はけっきょく何がやりたかったのかわからない。
すでに押し入ってるんだから、 そのまま金目の物を奪って逃げればいいのに、 わざわざ首に爆弾をしかけ、 連絡すると言って帰ってしまう。 "警察に言うな" と言われたのに、 速攻で警察を呼ぶ家族。 爆弾の装着は、 パーツを接着剤で貼り合わせるというテキトーな感じで、 しかも接着剤のチューブは絞りカス。 ヘンテコな爆弾を首に巻かれるという異様な状況だけで引っぱるが、 このへんまでは まだいいとしよう。 ちなみにPVC-1とは、 ポリビニール・クライド (ポリ塩化ビニール) で、 この爆弾のパイプ素材のことだそうだ。
警察からは、 どこどこで待てとテキトーな連絡を受け、 徒歩でその場に向かうが、 家族の三人の子供のうち、 小さい二人を家に残し、 一番上の娘が同行するのもよくわからない。 何も考えてないのか、 中年夫婦二人ではビジュアル的にキツイと思ったのか。
ようやく爆弾処理のプロファッショナルが来たかと思うと、 男は小さな子供を連れてのドライブ中で、 大した道具も用意しておらず、 弁当のナイフをロウソクの火であぶって、 プラスチック部分を溶かして開けようとする。 その作業の間も、 若妻との馴れ初めなどどうでもいい会話が続き、 作業を中断させる じれったい状況があれこれ入り、 最後は突然・・
ワンカットと意気込んだわりにユルい展開で、 ギャグなのかと思ってしまう。 緊迫どころか、 間延びした85分だった。 結末も説明不足ですっきりせず。 堂々のNGエントリー。
PVC-1 余命85分/85ミニッツ (2007コロンビア) 日本公開2009 公式サイト
監督 スピロス・スタソロプロス
メリダ・ウルキーア ダニエル・パエス アルベルト・ソルノーサ
【 無料で見れないかチェック! 】
【 Amazonプライム・ビデオですぐ見る 】
2 コメント:
こんばんは^^
なんと全編一発撮りの作品とは!
以前イタリア産のヤツを観ているのですが、これは南米産なんですね。
なかなかハリウッドも手を出さないようですけど、あまり費用対効果が見込めないジャンルなんですかね。
一発撮りに命をかけ過ぎて、ストーリーはおざなりになかったのかな?爆弾ものなんだから、中身の方でも命をかけてもらいたいですね。
しかし、爆弾を首に巻いてる写真はインパクトありますね(笑;)。ちょっとどんな出来なのか気になってきましたよ。
ガツンと応援いきますよー♪凸
>umetraman さん
コメントありがとうございます。
「ホテル・ワルツ」 かな・・ そっちは未見ですが、ソクーロフの 「エルミタージュ幻想」 は見ました。 ワルツが80分、ソクーロフが90分ワンカットなので、この85ミニッツも含めてソクーロフの勝ちですね^ ^
しかしワンカットと言っても、この85ミニッツはエルミタージュのような豪華さはありません。 編集していないホームビデオ?と言うと言い過ぎですが、でも確かにワンカットです^ ^
ユルいワンカットというのも不思議ですね。 それを見てみるのも一興です^ ^ ムダな時間を過ごすことになるとは思いますが、こわいものみたさでぜひ^ ^
応援ありがとうございます!!
コメントを投稿