6.04.2009

アラブを愛したCIA職員 「ワールド・オブ・ライズ」



いまいち際立った売りがなくて、 評判もあまりよくないようだが、 確かに地味ではある。 いやらしい頭脳戦が展開されるのかと想像していたが、 むしろディカプリオ演じるCIAエージェントであるフェリスのナイーブさが、 通常のスパイ映画とはかなり趣を異にし、 リドリー・スコットらしい演出もとくに感じられないが、 丁寧な印象で悪くはない。 単なるスパイアクションとして見なければ味わい深い部分も多々。

ラッセル・クロウ演じるCIAの上司ホフマンは、 すべてを自分が管轄していないと気がすまない中小企業のトップタイプ。 部下には任せきれずに裏工作で背後から操ろうとし、 結果的に部下をより危険な状況に落とし入れる。 そして不要となった駒は間単に切り捨てる。 この男がプックリとメタボった体型で子供の送り迎えなどをしながら電話で指令を出す演出はわかりやすい。

対してミッションを共にするヨルダン情報局のトップは、 スーツ姿の紳士、 厳格そうに見えても実は人間的な感じ。 看護婦役のゴルシフテ・ファラハニがキレイで、 リドリーもかなり萌えて撮っている様子^ ^

前半は状況説明が続くが、 ある段階でとんでもないプランが実行される。 テロ首謀者の居所をつきとめるため、 偽の新興テロ組織を立ち上げ、 派手な動きをすれば向こうからコンタクトしてくるだろうというのだ。 だが、 そうは上手く行かない。 フェリスは捉えられ、 処刑撮影用カメラの前に立たされる・・

つまりはアラビア語を話し、 アラブ世界で暮らすうちに、 友情を知り、 愛する人に出会ったCIA職員の物語なのだ。 最後にフェリスは簡潔に言う、 "俺はアラブが好きだ" と。 ホフマンは "まさか、 アラブなんて・・" と言うが、 よく知りもしないで決めつけている。 こうした偏見が世界をイビツにしていることを、 さりげなく告発する良作だ。 少しはアラブ、 あるいはアメリカに対する理解を深められた気がした。


ワールド・オブ・ライズ BODY OF LIES (2008) 公式サイト&トレーラー 
製作・監督 リドリー・スコット 原作 デビッド・イグナシアス 
レオナルド・ディカプリオ ラッセル・クロウ マーク・ストロング 
ゴルシフテ・ファラハニ アロン・アブトゥブール 
ワールド・オブ・ライズ 特別版 [DVD]特別版 [DVD]

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