トラブル・カレッジ/大学をつくろう! ACCEPTED (2006)
監督 スティーブ・ピンク 日本未公開 DVD未発売 *邦題はCS放送時のもの
脚本 アダム・クーパー+マーク・ペレス+ビル・コラージュ
ジャスティン・ロング ブレイク・ライヴリー
こんな面白い映画が、 未公開はおろかDVDにもなっていないことに、 憤りを通り越して呆れ返ってしまう。 ベタな邦題だけはご丁寧に付いてくれているが原題はAccepted "願書受理"。 ハイハイ、 どんなおバカでも受け入れてますよ〜って意味だ。
ハイスクール卒業を前にして、 どこの大学にも受からなかったバートルビー君。 そのことを両親に言えず、 何と架空の大学を設立してしまう。 建物は古い精神病院跡を拝借、 公式サイトまで立ち上げて自分宛に合格通知を発送する。 南ハーモン工科大学、 略して S.H.I.T. というわけだ。
とりあえず親は上手く欺せ、 入学金も用意した口座に振り込まれた。 "一時しのぎだから" と自分に言い聞かせながら事後策を練るが、 偽校舎には次々と合格通知を持った学生が押し寄せてくる。 公式サイトの 'ワンクリック入学ボタン' が実際に機能してしまっていたのだ。
やって来るのは当然、 落ちこぼればかり。 すでに口座には親たちから多額の入学金が振り込まれていて、 何とか取り繕おうとカリキュラムを設置することに。 しかし内容は定まるわけもなく、 学生たちが自ら学びたいことを設定してよし、 ということにする。 苦し紛れの教育方針ではあったが、 相手は落ちこぼれ、 これが逆に評判を呼ぶ。 でっち上げであるがゆえに自由な環境のなかで、 落ちこぼれたちはメキメキと各々の情熱と才能を開花させてゆく・・
自分も正直エリートコースを歩んで来たわけではないので、 こんなシナリオを自分が発想できたらよかったのにと悔やまれるばかりか、 これまでたくさんの映画を見てきたが大学をでっち上げてしまうなどというストーリーにはお目にかかったことがない。
だがフェイク大学は長続きはしない。 隣の名門ハーモン大学の学生がカラクリに気づき S.H.I.T.は閉鎖、 そして裁判に。 被告席で、 今まさに犯罪者の裁きを下されようとするバートルビー君。 最後に熱い答弁をかましてくれる。
「変わり者がいたらナードだのギークだのサイコだのとレッテルを貼って排除し、
その想像力と情熱を奪うことのほうが犯罪ではないか」
その想像力と情熱を奪うことのほうが犯罪ではないか」
情熱と才能あふれる落ちこぼれを自称するアナタには、 ぜひ見てほしい。
DVDスルーすらスルーされてしまっているようだが。 。
スティーブ・ピンク脚本の名作、 こちらもお薦め!
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