5.28.2008

アシュトン大統領って誰? 「バンテージ・ポイント」


バンテージ・ポイント Vantage Point (2008) 3/8〜
監督 ピート・トラヴィス 
デニス・クエイド マシュー・フォックス フォレスト・ウィッテカー 
ウィリアム・ハート シガニー・ウィーバー 

娯楽作品として非常に良くできている。 ただアシュトン大統領って誰? 

もちろんフィクションだから架空の人物なのだが、 架空の大統領や総理っていうのはどうしても浮ついてしまう。 立派な人物像で描かれているからよけいに現実とのギャップがキビシイ。 シークレットサービスであるトーマス・バーンズが命を賭けて守るものは、 しょせん架空の理想でしかないのかと一抹の空しさ。 もっとリアルでバカな大統領でいいんじゃない? そうするとラストのバーンズの苦い顔も活きてくるだろうに。

スペインのマヨール広場でアメリカ大統領が暗殺される日の正午、 これを8回巻き戻して見せられる。 登場人物のそれぞれの視点から同じ出来事を追うのだが、 鍵となるシーンに来るとササッと巻き戻されてしまうので、 かなりじれったい。 監督は、 黒澤明の 「羅生門」 をヒントにしたと語っているそうだが、 この作品の場合は普通に描いてもじゅうぶん、 いやむしろそのほうが面白いのではないか。

カーチェイスも 'ここらで入れときましょか〜' 的なノリに思える。


手法にもましてパッとしないのがタイトル。 埋没するタイトルだ。 意味不明なカタカナ邦題というのはよくあるが、 これは原題そのまま。 だがその原題もイマイチ。 娯楽作品なのだから、 もっとアピールするものを考えてしかりなのに惜しいことをしている。

ウィッテカーが演じるのはビデオカメラを持った観光客、 つまりただのウォッチャーだ。 しかし普通にいろんな悩みを抱える一般市民の視点が入ったことで確実に面白さは増していると言えるだろう。

公開から随分経ってDVDリリースもまだ先の中途半端なタイミングでのエントリー、 失礼しますた。



バンテージ・ポイント コレクターズ・エディションバンテージ・ポイント コレクターズ・エディション
おすすめ平均 star
star絶妙のリバース編集
starもう繰り返さないで〜!
star練りに練られた脚本の妙
starリアリティは極めて低い
starよくある構図の映画。 しかし。 。 。
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