1.02.2012

水平線の彼方には 「島の女」



普段は (好んで) 新作に追われる毎日だが、 正月くらいは名作選を、 ということで、 最近DVD化されたらしいこの作品を。 ソフィア・ローレン初のアメリカ映画主演作だそうで、 撮影時は21か22才、 目映いばかりのナイスバディで見応えがある^ ^

共演は "シェーン、 カムバック" のアラン・ラッドで、 舞台はギリシャのイドラ島。 一度は行ってみたい青い海、 青い空、 白い壁のあの国だが、 当時から経済的には貧しかったようで、 海女として海綿を採って暮らす女とアメリカから来た考古学者が出会うという設定。 そこへ財宝を略奪して売り飛ばそうとする輩が絡んで、 一度はカネに目がくらんだフェドラが、 最後にはプライドとお宝を取り戻すという話。

宝は原題の "イルカに乗った少年" の像であり、 この頃から邦題は脚色しすぎていたようだが、 島の女フェドラの美しさ、 歌、 踊りは天然の美として時間を超えたエロスに満ちている。

アメリカには文化を尊ぶ者と略奪する者の二者があり、 イギリス人の医者が助け、 お宝の話をフランスに持って行くと 'つねられ'、 イタリアに持って行くと 'もうたくさん' と言われた、 というエピソードが出てくる。 わかったような、 わかんないようなだが、 基本的に大娯楽作品、 しかしながら適切な奥行きとバランスに支えられた古き良き一本の映画。 どうせならデジタル・リマスタリングなどで出してほしかったところだが、 公開時をリアルタイムで知っている人はもちろん、 まだ生まれてなかった人にもコレクターズアイテムではないだろうか。



島の女 BOY ON A DOLPHIN (1957)
監督 ジーン・ネグレスコ  象のロケット 
ソフィア・ローレン アラン・ラッド 

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