
森田芳光監督が亡くなったと聞いて、 正直、 愕然とした。 と書きながら "愕然" ってどういうことだろう、 なんて疑問に思ったりもする。 英語で言えば shocked か。 そう、 ようするにショックを受けたわけだ。 人間、 いつかは死ぬ。 それはわかり切ったことなのに、 まさか、 あんな憎まれっ子が、 こんなに早く。 。 と。
スティーブ・ジョブズのときは みんなが騒ぎすぎるので 淡々と追悼するしかなかったし、 立川談志師匠については詳しくないし、 金正日氏にいたっては黙祷するしかないが、 それにしても ここしばらくの内に、 蒼々たるメンツが去っていったものだ。 そしてこのタイミングでか? という監督の訃報だった。
その昔、 とんねるずのオールナイトニッポンに監督がゲスト出演した際、 「そろばんずく
それでも角川映画でアイドルっぽいものを撮ったり "巨匠宣言" なるものを発したりと、 面白い人だった。 調子にも乗ってたんだろうな、 「メインテーマ
"巨匠宣言" というのはメジャーデビュー作 「の・ようなもの
先述のメジャーデビュー作も、 30才までコピーライターを志したりしながら、 ほとんどプータローのようだったという監督が、 ハッタリにハッタリを重ねて世に出したことは知る人ぞ知る逸話だが、 有名なところでは、 まず配給を決めてから撮影に入ったこと。 配給が決まっているんだから、 役者に話を持って行きやすくなって、 結果いいキャスティングができたらしい。 撮影現場では "ワラって" などの現場用語を知らず、 わかったふりをしてメガホンを取っていたので、 さまざまな混乱も生じたとか^ ^
ベストセラーを原作にしながらも興行成績のパッとしなかった 「キッチン
「失楽園
と思えば、 21世紀になってひさびさに劇場で見た 「海猫
そうこうして近年は、 なんとなく初期の雰囲気を取り戻しつつあるかのような小粒でオリジナルな作品と、 巨匠としてのリメイク大作などが交互に来て 両極に揺れる不思議な監督だったが、 総じて森田嫌いの人にもよく遭遇した。 まあ好き嫌いがはっきり出るのはいいことだ^ ^ まだまだ、 もうひと波乱ほしかったところに残念な知らせだが、 追悼の意味を込めてアンオフィシャルに書かせてもらった。
そうそう忘れてはいけないのが、 駄作と言われながらも自分のなかではナンバーワンのこの作品。 「ときめきに死す
ひととおり思い出したことは書き連らねられたかな。 もっともっと書けるかもしれないが草葉の陰でクシャミでもされそうなので、 このへんにしておく。 ありがとう、 監督。 最後の作品、 楽しみにしています。 ではまた、 いつか。
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