9.26.2011

ブラームスを聴きながら・・ 「ツリー・オブ・ライフ」



遅ればせながらのエントリー、 でも今月も本数が少ないので入れておくことにする。 難解だとか、 いや美しいとか賛否両論のカンヌ・パルムドール作品。 実は自分は字幕なしで見ていたので、 難解を通り越して とんでもない誤解をしてた。 死んだのは兄の方だと。 。 だからショーン・ペンの役が意味不明で・・ いや誤解を解いて、 いま一度 頭の中を整理しても、 感想はやはりショーン・ペン自身がインタビューで語っていることに近い内容となる。 ヨブ記の引用なんて、 字幕つけられても たぶんわからないだろうし^ ^

しかしながら 「2001年宇宙の旅」 あるいはタルコフスキーな感覚の作品は近年めずらくもあり、 心地よい睡魔とともに十分に楽しめた。 映像美もさることながら、 音楽をあきらめ、 勤勉なのに仕事が上手くいかない、 それでいて家では厳格な態度の父親像などは、 壮大な構想と対極にあるリアルな部分として、 また成長してゆく少年の、 親の期待から逸れていく感じなどもよくできていると思えた。

ワイドレンズを多用するが、 その歪んだ画角の広さと裏腹に見つめているものは小さな1点であるような。 けっきょく誰のための映画かと聞かれれば、 よくも悪くも監督自身のための映画だろう。 しかし死ぬまでにそういうことができて、 よかったじゃない? ブラピという人は上手いと改めて思ったりもした。 映画は娯楽一辺倒ではないことを知らしめる、 こういう映画もたまにはよいのでは?・・ って、 とんでもない誤解をしておきながら。 。


ツリー・オブ・ライフ The Tree of Life (2011) 日本公開8/12~ 公式サイト 
監督 テレンス・マリック  象のロケット 
ブラッド・ピット ショーン・ペン ジェシカ・チャスティン 

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