4.22.2011

名をなのれ 「ザ・ライト」



昨日の "The Last Exorcism" に続いてのエクソシスト物 (ってジャンル?) 。 あちらとは打って変わって名作 「エクソシスト」 にも通じるマジメ路線。 しかしながら奇しくも "神を信じることは悪魔を信じること" というテーマは共通している。 いやむしろ "悪魔の存在を知ったからこそ神を信じるようになった" という順序には納得のいくものがある。

いつも死が身近にあった葬儀屋の息子マイケルは、 成長して神学校に入るが、 信仰に確信が持てなくなり退学を申し出る。 が神父は承諾せず、 代わりにローマでエクソシズムを見て来いと言われる。 何千件もの悪魔払いを経験してきたルーカスに付いて、 少女や少年の事例に立ち会うが それでも必要なのはエクソシストではなく精神科医だとの認識は変わらず。 やがて留守中に父が死に、 ルーカス本人が強力な悪魔に取り憑かれる。 他のベテランの神父を呼ぶがつかまらず、 マイケルがこの悪魔と対決することになる。

悪魔を追い出すためには、 悪魔自身の名前を吐かせなくてはならないのだが、 匿名から実名へのシフトが始まるインターネットにも似ているような。

静かな進行もホプキンスも悪くないが、 これだけ向こうを張ってると どうしても名作 「エクソシスト」 と比べたくなるのが人情というものだろう。 無意識に比べてしまうと、 あのエグさ、 エゲツなさ、 そしてエポックメイキングさにはやはりかなわないという感想が残る。 しかしながらピカソ以降に画家をめざすのと同じで、 無謀にも挑戦してるのだからよしとしよう。 秀作エクソシスト物。


ザ・ライト -エクソシストの真実- The Rite (2011) 4/9~ 公式サイト・予告 
監督 ミカエル・ハフストローム  象のロケット 
アンソニー・ホプキンス コリン・オドナヒュー アリシー・ブラガ 

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