11.29.2010
SOS! 「ヒーローショー」
DVDで見ることになった。 そうなると途中で食べ物や飲み物を取りに、 あるいは電話が入って ちょっと中断なんてことは日常茶飯事、 家庭内上映では平気でやっていることだが、 この映画の場合それができない。 それだけ面白いということだろう、 ちょっと中断するのが苦痛な映画というのも、 洋画・邦画を問わず これだけたくさんの映画を見ていても久しぶりのことかもしれない。 ラスト30分というところで、 どうしても止めなければならない用事ができて、 このテンションが維持できるかと悔しい思いで中座したが、 その後も とにかく早く戻りたくて、 戻った早々プレイボタンを押すと一瞬にして元のテンションが蘇った^ ^ そんな不思議な映画だ。
井筒監督は意外に作品が少ない。 それなりの理由があるのだろうが 「パッチギ」 もずいぶん前に思える。 暴力描写が売りのように言われる本作品だが、 銃社会でないがゆえに成立する正統派のパンチとも言える。 銃ではわからない、 あるいはバーチャルでは計り得ない、 これ以上やると死ぬ、 という生身の命への加減の仕方を若者に教えたい。 それは他者に対しても自分自身に対しても・・ そんなメッセージのようにも取れる。
なんとなく拍子抜けする終わり方に、 監督がニューシネマの系譜だったことを思い出すが、 このへんは今の一般の観客には受けが悪そう。 ましてやエンディングに流れるのがピンクレディーの "SOS" だったりすると、 異次元に飛ばされてしまった人もいるかと思う。 自分ですら3.5次元くらいまで飛ばされた^ ^ 甲斐バンドでなくてよかったとは思うが。 。
監督の伝統芸である芸人コンビ抜擢。 ジャルジャルは よく知らずに見ることとなったが、 知らなくても何か特別なリファレンスがあるのは感じられた。 最初は希薄そうに見えたつながりが やがて大きくなり、 それこそがテーマだったと気づく。 そういう意味で引き込みながらも はぐらかし、 言いたいことにきっちりと持っていく よくできたシナリオ。 説教くさくなるギリギリの加減の仕方^ ^
話題の '暴力装置' 自衛隊の元隊員という設定がある。 昔は自衛官募集のポスターなんてあったが、 調べてみると今でもあるんだな、 今風になって。 。 いささか珍しい設定に思えたが、 考えたらもっとあってもよさそうなもの。 アメリカ映画の元・海兵隊的なニュアンスを出したかっただけかもしれないが。
"国なんか守れない でも友情は守ります" そんなセリフとともに映画は加藤和彦氏に捧げられている。
ヒーローショー (2010日本) 公式サイト 象のロケット
監督 井筒和幸
後藤淳平 福徳秀介 ちすん 米原幸佑 桜木涼介 林剛史 阿部亮平
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