7.08.2010

カラテからカンフーへ 「ベスト・キッド」



更新が滞ってしまったが、 その間、 息子の試験勉強を見たり、 風邪をうつされたりしていた^ ^ そして久々のエントリーはこの話題作、 悪いが先に見てしまった。 1984年作品のリメイクだが、 オリジナルは今でも好きな映画の1つだ。 そのわりに細かい部分などは忘れているが、 設定はかなり変更されている。 それをたどっていくと おぼろげに全貌がご想像いただけると思うので、 そのようにまとめてみよう。

まずベスト・キッドという邦題、 語弊はあるが、 もうそれで なじんでしまっているので今回も変更なし。 原題はカラテ・キッドで、 これまたストレートすぎる^ ^ が原題も変更なし。 しかし実は今回は空手ではなくカンフーなのだ。 前回はアメリカ作品だが、 今回はアメリカと中国の合作になり、 舞台は北京へ。 かなり ご都合主義で変更されているように感じながらも、 物語が進むほどに盛り上がってくる。

オルジナルでミヤギ老人がやった 'はしでのハエつまみ' をジャッキー・ジェンがやろうとして、 そんなのできるかみたいな雰囲気であっさりハエ叩きを使う^ ^ このへんはギャグなんだね。 前回は少年と老人だが、 今回は父親のいない少年と息子を亡くした父親というふうに置き換えられている。 ある意味ハードコアな変更だが、 キャスティングに応じた変更でありながらも、 まあ意外にしっくり来た。

そして 'ワックス・オン' 'ワックス・オフ' はあるのかと思っていたら 'ジャケット・オン' 'ジャケット・オフ' に変わっていた^ ^ 上着を着たり脱いだり落としたり拾ったりする動作の中でカンフーを学べ!なのだ。 でも意外にこのほうがいいかも。 さらに前回、 海岸で会得した 'フラミンゴ打法' は、 今回は中国の風光明媚な山の中で会得する。 それはラストに炸裂するが、 同じではないのだ。 むしろ正反対か。 いや、 でもカッコよかった! その他 鍛錬の過程にも今回ならではのアイディアが沢山あって、 むしろ前回よりも納得のできる上達ぐあいと言える。

前回の弱々しい男の子に比べ、 今回はアフリカ系だし格闘センスは最初からありそうだが、 試合の相手もより本格的なカンフーだし、 話は知っていると言えハラハラ感は失わない。 思いを寄せる女の子がイマイチな気もしなくはないが、 キュートなダンスシーンは見せてくれる。

オリジナルでは東洋の心を理解するまでに時間がかかった気がするが、 今回は "気を体得する" と説明されて "あ、フォースみたいなもんだね" とあっさり要点を得るのは微妙に笑える。 いじめられっ子が東洋の神秘を得て現状を打開するというシンプルな構図はすでに失われてしまったが、 そのわりには崩れない味わい。 あらためて不思議な物語だとも言える。

カラテからカンフーへ。 日本をスルーして中国に接近するアメリカを見るような、 日本には数時間しか滞在せず、 すぐに中国に飛んでそこには数日いる政治家のような微妙なニュアンスが漂うが、 まあそんなことは どうでもいい^ ^ 映画の中の日付はちょうど七夕前後で、 織姫と彦星のような中国風の人形芝居が挿入されている。 舞台が変わったせいもあるが、 とかく中国カラーが強くなった印象。 お盆明けにはぜひ、 そのあたりを含めご自身の目で確認されたし。 オリジナルを知らない人にも楽しめること受け合い。


ベスト・キッド The Karate Kid (2010アメリカ・中国) 日本公開8/14 
監督 ハラルド・ズワルト  公式サイト 象のロケット 
ジェイデン・スミス ジャッキー・チェン タラジ・P・ヘンソン 
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