7.10.2010

7th 「ノーウェアボーイ」



ジャーンと、 セブンスの響き一発で始まる。 このコードは何となくビートルズを象徴している気がする。 さほど複雑ではないが、 少しだけ不協和。 ということで本日はジョン・レノンが16才の頃の物語。 ポール・マッカートニーらしき人物やビートルズの前身のバンド The Quarry Men が出てくるが、 ビートルズまでは進まず、 話は家庭環境が中心。 しかしながら淡々と見れる。

通学路で女の子に "おっぱい見せて" と声をかけ "いやよ アンタこそ見せなさい" と返されるとズボンを下ろしてポロリ。 あのジョン・レノンがこのような変態オジサンだったなんて^ ^ 教師からは "問題ばかり起こしていては将来 行くところがない" と言われると、 その "ノーウェア" こそが僕の居場所と。 それがタイトルの由来だが、 そんなジョンは叔母夫婦と暮らしている。 叔母の妹である実の母のことも知らされていないし、 ましてや父のことなど知るよしもなかった。 不良というのはこの場合、 家庭環境が原因で、 通常もっといろいろありそうだが この映画では育ての母や生みの母とのエピソードに終始する。

やがて母に会う。 早く起きなさい、 メガネをかけなさいと口うるさい叔母と違って、 母は奔放な女性だった。 一緒に踊りに出かけ、 バンジョーを教えてくれたのも母だった。 母の好きなエルヴィスになるため、 ロックバンドを結成すると宣言する。 寄せ集めのメンバーではあったがそこそこの評判を取り、 才能あふれる少年ポールもバンドに入ることに。 彼もまた少し前に母を亡くしたところの家庭環境に恵まれない少年だった。 オリジナル曲を作ったり、 パブで演奏するなどバンドは順調だったが、 そこへまた思わぬ不幸が・・

先日のThe Runawaysでも "ビートルズを超えろ" などのフレーズが何度となく出てきたが、 ロックバンドの伝記物が微妙に増えている昨今、 大物に白羽の矢を立ててきた本作。 期待しすぎると拍子抜けするかもしれないが時代の空気は感じられるし、 ジョンとポールの微妙な友情なども興味をそそる。 正直ビートルズは詳しくないし、 リアルタイムでもないが、 中学のお昼の放送で流れた She Loves You が自分の目覚めの曲だった気もする。 そんな微妙なことを思い起こさせる映画ではあった。 このブロックだけで "微妙" を3回も使ってしまったが^ ^



ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ (2009イギリス・カナダ)
NOWHERE BOY 日本公開11/5予定 公式サイト 象のロケット 
監督 サム・テイラー=ウッド 
アーロン・ジョンソン クリスティン・スコット・トーマス アンヌ=マリー・ダフ 
トーマス・サングスター オフィリア・ラヴィボンド デビッド・モリッシー 

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