5.14.2010
毎日ぼく、ファシスト 「ウェイヴ」
高校の授業で先生は '独裁主義' が今も起こりうるか聞く。 生徒たちは "ありえな〜い" と答えるが、 独裁のメカニズムを研究しシミュレーションするうちに、 いつしかクラスは本物のファシズムに飲み込まれていった・・ 1967年にアメリカの高校で実際に起きた事件を元にしているらしい。 映画ではこれを現在のドイツに置き換えている。
去年 劇場公開されている作品ではあるが、 まったく知らず^ ^ DVDになって見てみたら考えさせられる内容で面白かった。 見てるほうも生徒と一緒になって最初は面白がり、 不思議な高揚感まで覚える。 校則が嫌いな自分でさえ、 統制を乱す奴をウザイと感じるほど。
統制の手法として用いられるのはまず '制服'。 日本の学校をはじめスポーツなど、 限定的にはさまざまな形で実際に利用されているものだ。 また "ウェイブ" という名称やロゴ、 敬礼のポーズなどは生徒たちが嬉しがって積極的に関与したクリエーティブファクターだが、 これも一般企業が現在 当たり前に使う手法と言える。 (さすがに敬礼まではないが)
退屈な毎日、 社会への不満を "ウェイブ" が吹き飛ばしてくれる。 そんな幻想が機能し始めたら、 全体主義はひとりでに加速してゆく。 そしてやがては誰にも停められない暴走特急となるのだ。 そしてもう一度問いかけてみる。 こんなことは今も起こりうるか? 起こりうるどころか、 つねにあちこちで生まれているのではないか。 バブルにも同じような特徴があるし、 '空気読め' というのは紛れもなくファシズムの芽だろう^ ^ たいていはある段階で自己崩壊するが、 きちんと水をやりメンテナンスをする者がいれば、 それは世界をも飲む込むほどに育ってしまうのかもしれない。
ウェイヴ THE WAVE/DIE WELLE (2008ドイツ) 日本公開2009
監督 デニス・ガンゼル 公式サイト 象のロケット
ユルゲン・フォーゲル フレデリック・ラウ マックス・リーメルト
ジェニファー・ウルリッヒ ヤコブ・マッチェンツ
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