
これだけの大作となると何となく構えてしまうのが自分の常だが、 始まって数分もすれば呪縛を解かれたかのように素直に入り込めた。 アバターの操縦士として連れてこられたジェイクのキャラ、 車椅子・・ このあたりの設定のわかりやすさゆえだろう。 やはりキャメロンは上手い? ビッグチャンスにも肩の力を抜いて打席に入ることのできるバッターのように。
宮崎駿の影響みたいなことが言われているが、 人間文明批判、 自然との共生みたいなところは確かにそうかもしれない。 でもアバターと神経接続するあたりはエヴァンゲリオン
だがこれほどのトップセールスを生み出した理由は、 王道的な物語と斬新な映像表現だけではない気がする。 まず、 この顔がいい。 キモカワとしても紹介しにくいモロキモ。 部族的なニュアンスも上手く取り入れた凛々しさ、 プロポーション。 これはなかなかいいデザインだよな。
それからやはりアメリカは自己反省モードに入っていて、 王道的な物語とは言ったものの、 イラクに仕掛けていった戦争が重なるようなこんな物語が受け入れられる、 あるいは ありがたがられる状況に巧妙に投げ込まれていると言える。
それにしても、 かつては全く相容れない存在として描かれたエイリアンが、 たった数十年後には人類こそが破壊的エイリアンであり、 自然とともに生きるエイリアンは人類のオルタナティブな姿として描かれる。 この反転は感慨深いのではないだろうか。 この部族はNa'viと呼ばれ、 またネット的なメタファーが多用されるのも興味深い。
全世界ほぼ同時公開はこうした大作だけの専売特許でなく、 当然のことになるべき。 あえて吹替、 ノン3Dで見たが、 これほど体験的な作品なら3Dでもよかったかな。 映画というものが、 別の世界、 別の時代、 別の自分を生きるという体験であるとするなら、 最新の技術で作られた映画的な映画と言えるだろう。


アバター AVATAR (2009) 12/23〜 公式サイト&予告
監督 ジェームズ・キャメロン
サム・ワーシントン ゾーイ・サルダナ シガニー・ウィーバー
ミシェル・ロドリゲス スティーブン・ラング
初回生産限定 [DVD] powered by G-Tools |
2 コメント:
こんにちは!ご無沙汰しております。
大晦日だというのにお邪魔しますです^^
アバター、評判のようですね!以前はキャメロン監督には鋼のようなイメージがあって、それがとても気に入ってたんです。久々の新作でそれが薄まってないかな・・・とちょっと心配しておりましたが、鋼云々は置いといてもキャメロンのポリシーは健在なんですね。
監督は鋼以外に青っぽいイメージもあったのですが、これはナビィに引き継がれているのかしら^^。まだ観ていないので劇場で確かめたいと思います♪やっぱ3Dでしょうか~。
それでは今年も色々とお世話になりました。来年もいい年でありますように♪
ガツンと応援~♪凸
>umetraman さん
コメント、応援ありがとうございます!!
キャメロン監督、サインを求めるファンを蹴散らしているようですし "鋼" の錬金術は健在ですね。
ナビィも青ですし、でも少し緑が入った気もする今回の作品です。
3Dだとそれ的な効果ばかりに気を取られるかもしれませんが、お正月ですし、混んでなかったらやっぱ3Dでしょうか。 混んでたら普通版でもじゅうぶん面白いです^ ^
本年中はお世話になりました。 来年も変わらずよろしくお願いします。
よいお年を!
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