12.18.2009
誰もいない海 「フェーズ6」
原題のキャリアというのは経歴のことではなく、 携帯会社でもなく、 保菌者のこと。 新種のウイルスにより世界は終わろうとしている。 そんな中を4人は思い出の海岸へと向かう。 生き残った者たちも常に感染のリスクにさらされ、 またガソリンや施設の奪い合いを勝ち抜かなければ生き続けられない。 ヒューマニズムは邪魔なだけの世界がそこにある。
ゴム手袋とマスクを着用して活動するが、 新型インフルによって似たような光景はすでにもたらされているので、 リアルと言えばリアル。 ホラーとカテゴライズされてはいても、 ゾンビも殺人鬼も出て来ない。 ウイルスに犯された世界をどう生き抜くかだけが淡々と描かれる。 ふとした人情や触れあいが命取りになる。 救急センターをめざす父と娘を置いてけぼり、 情にほだされ娘に触れて感染した彼女も置いてけぼり。 そして その彼女に触れた自分自身も・・
兄弟が幼い頃に浜辺で撮られた8mm映像から始まり、 数十年後の同じ浜辺で終わる。 もう父も母もいない。 兄弟もいない。 未来も見えなくて、 やがて地上から人間がいなくなっても浜辺は美しいままに違いない。 ニヒルなロマンチックさ漂う異色作だ。
(追記) こんな邦題になって公開されるそうだ。
フェーズ6 Carriers (2009) 4/24公開 公式サイト・予告 象のロケット
監督 パストール兄弟
ルー・テイラー・プッチ クリス・パイン パイパー・ペラーボ
エミリー・ヴァンキャンプ クリストファー・メローニ
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タグ:
DVD,
ホラー&スプラッター
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