
もうすぐ公開の作品、 ちょっとだけ早く見た。 「21グラム」 「バベル」 の脚本で知られるギジェルモ・アリアガの初監督作、 製作総指揮兼・主演がシャーリーズ・セロン、 共演 キム・ベイシンガーと注目作だが、 正直、 微妙に拍子抜けした。 ようするに壮大な不倫の物語で、 よくある不倫ものと違うのは、 そこにアメリカとメキシコの国境があるということくらいか。
トレーラーハウスの炎上で始まり、 過去と現在が交互に語られるので、 少しわかりにくい。 セロンの子供時代がジェニファー・ローレンスだと気づけば問題ないが、 あまり似ているようにも思えないし、 名前も違うので多少イラつく。 ただ似てるだけのキャスティングより、 演技力を重視したということかもしれないが。
セロンの母がベイシンガーで、 母の不倫によって崩壊した家族、 狂ってしまった人生を、 娘が取り戻せるかどうか。 あるいは罪によって始まった自分自身、 それを受け入れることができるか。 まとめると そういう話。 だが またしても邦題はクサい。 物語を動かしているのは、 けっして "欲望" ではない。 原題 "燃える大地" の抽象的なニュアンスのまま ご覧になったほうがいい。 エントリーのタイトルの意味を説明するとネタバレになってしまうので、 とりあえずアメリカ人とメキシコ人という風に捉えてもらっておくといいかな。 あるいは二つの炎の記憶、 苦い炎と甘い炎といった対立が置かれる。
セロンもべイシンガーも悪くないが、 ローレンスやテッサ・イアなど若い人の存在感のほうがより印象に残った。 演出は時系列をリミックスしている以外は正攻法か。 さて、 どんな人が観るといいのだろう・・ やっぱり不倫している人?


あの日、欲望の大地で The Burning plain (2008) 9/26〜 公式サイト&トレーラー
脚本・監督 ギジェルモ・アリアガ
シャーリーズ・セロン (製作総指揮 兼) キム・ベイシンガー
ダニー・ピノ テッサ・イア ホセ・マリア・ヤスピク ヨアキム・デ・アルメイダ
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