8.30.2009
いけな。 「ハルフウェイ」
"道の途中" (ハーフウェイ) をハルフウェイと言ってしまう女の子ヒロ、 このコを可愛いと思えるかどうかで自ずと感想も変わってくることだろう。 こういうコは確かにいる。 昔からいるけど、 あえて取り上げるほどのキャラかな。 。
テレビドラマ 「ロンバケ」 などの脚本で知られる北川悦吏子が初監督、 プロデュースは岩井俊二と聞くとある程度想像はつくが、 想像した通りの雰囲気。 脚本も北川だが、 場面設定だけをして出演者に勝手にしゃべらせ、 勝手に演じさせたとのこと。 マイク・リーのような手法ながら、 なぜか結果は正反対に出ている気がする。 マイク・リーの場合はリアリティを追求するのに対し、 本作では演技者あるいは監督らのファンタジーが色濃く現れているように思う。 どこかのレビューでは "文化祭の自主映画よりヒドイ" と書かれているが、 意外に正解ではなかったか。 通常の手法を取っても、 この企画、 この条件でこれ以上の作品になったとは思えないから。
しかしこの人らも好きだなあ、 高校三年、 東京の大学を受験、 好きだけど離れたくない、 離れたら東京で彼女つくっちゃうでしょ、 試験が終わるまで会うのよそう、 電話もダメ、 逆に勉強が手につかない・・ 的な話が。 。 自分にそういう甘酸っぱい思い出がないせいか、 せめてもう少し張り詰めた冬の空気感がほしかった。 北海道ならなおさら。
書道の先生? よくわからない役で出演の大沢たかおだが、 ヒロの相談に乗るシーンではそれなりにいい味を出してる。 今の気持ちを書いてみろと言われてヒロは "いけ" 半分、 "いくな" 半分で "いけな" と書いてしまう。 このあたりは役者のアドリブではないだろうと推測するが、 さすがに上手い・・ かな。
エンディングはまだ合否がわかる前のタイミングだろうか、 まったりとオチャラケた雰囲気で唐突に終わる。 はたして彼は東京に行ってもヒロを忘れないだろうか。 そもそも、 彼は自分からコクったものとして話は進んでいくが、 実はヒロが先に気持ちをバラしている。 つまりコクられたのは男のほうで、 コクられた場合は上手く行かないと、 自分のわずかばかりの経験則から苦い予感を感じたが、 苦さが広がる寸前の絶妙のタイミングで場面は切られた。
ハルフウェイ (2009日本) 公式サイト&予告編
脚本・監督 北川悦吏子 製作 岩井俊二 音楽 小林武史
北乃きい 岡田将生 溝端淳平 仲里依紗 成宮寛貴 白石美帆 大沢たかお
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