10.24.2011

まっすぐに寄り道 「SOMEWHERE」



ソフィア姉さんの新作はあいかわらず、 大して何も起こらないオフビートだった。 この手の作品も久しぶりだなという気がした。 音楽はそこそこだがそれほど印象に残らず。 しかし夜中に娘と二人、 ジェラート全種類をルームサービスするなんて、 やってみたい。 。 ダコタの妹エルとは知らず、 似ているなと思って見てた。 11才ということは、 ちょうどうちの娘と同じ。 こんな風に "ちょっとイタリア行くけど、 ついてくるか" と言えば、 大喜びするだろうな・・。

黒のフェラーリを転がす男。 それなりに売れている俳優らしい。 奥さんとは離婚してて、 週末には娘が遊びに来る。 パーティで階段から転げ落ちて左腕を骨折、 目覚めるとギプスには娘のサインが。

気楽な独り身はやや手持ち無沙汰で、 毎夜のようにデリヘルならぬデリ・ポールダンスを呼ぶパパ。 新人の俳優に呼び止められても "メソッド・アクティングなんて知らない とにかくオーディションをたくさん受けた" とアドバイス。 そうして過ぎてゆく日々の中で "自分は何者でもない" と泣き、 フェラーリを道端に乗り捨てる。

ソフィア姉さんの視点は娘ではなく、 このパパにぴったりと貼り付きながら淡々と、 しかしながら60%ぐらいは共感できる程度に男心に寄り添ってくれる。 山盛りの伸びたスパゲティとともに。

姉さんもイタリア系だし今回はイタリアンなフィーチャーが多いが、 まさかベネチアを狙ってということもあるまい。 うちの娘はモッツァレラチーズの入ったトマトソース・スパゲティが好きで、 食べる機会が増えて自分も好きになった。 娘は料理はしないが、 エル・ファニングのクッキング姿は可愛いかった。 褒められると大喜びするこの年代があらためて愛おしくなった。



SOMEWHERE (2011) *ベネチア金獅子 公式サイト 象のロケット 
監督 ソフィア・コッポラ 
スティーヴン・ドーフ エル・ファニング クリス・ポンティアス 
ララ・スロートマン ベニチオ・デル・トロ 

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