
「美しい人
14歳の少女が出産、 しかし生まれた娘はすぐに里子に出される。 そのシーンの直後、 いっきに37年が過ぎ去る。 少女は初老の女性となり、 老いた母と二人暮らし。 娘が気むずかしい女となったのも私のせいだ、 母はそんな言葉を残してこの世を去る。
里子の娘は女弁護士としてキャリアを誇っていたが、 17歳の頃にすでに里親を亡くし、 それからずっと一人で生きてきたと話す。 長い歳月を経て初めて母娘は出会うのだろうか・・。 一方、 子供を授からない夫婦は養子探しに奔走していたが・・。
先の出世作のような長回しに走ったりはしないが、 独特のテンションを持つ演出で描かれる母と娘の絆。 少なくはない登場人物の 誰一人として軽い役割の者がいないという点もすごいが、 なかでもアネット・ベニングの演技が光っている。 こういうドラマを '父' が見ても軽い嫉妬を覚えるだけとも言えるが^ ^ 娘を持つ母ならずとも見ごたえのある作品。 母になったばかりの人、 近々 母になる人が見たら、 一生ものの作品となるかもしれない。
ナオミ・ワッツも久々の はまり役と言えるし、 会ったことのない母子が外見だけなく、 激しい気性を秘めた感じが どことなく似ているのも、 よけいに痛々しい。 サミュエル・L・ジャクションだけはミスキャストという気もしたが、 お正月に帰省して ひさしぶりに母の顔を見た後 映画館へ、 というのもオツなものかもしれない。 乞うご期待^ ^




愛する人 Mother and Child (2009アメリカ・スペイン) 日本公開2011年1月
脚本・監督 ロドリゴ・ガルシア 公式サイト・予告 象のロケット
ナオミ・ワッツ アネット・ベニング ケリー・ワシントン
ジミー・スミッツ ブリタニー・ロバートソン タチアナ・アリ
ラターニャ・リチャードソン サミュエル・L・ジャクソン
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