4.01.2010
結果オーライ・・ リメイク版 「バッド・ルーテナント」
見るのが遅くなってしまったので、 出遅れついでにとエントリーも今になってしまったが、 エイプリルフールにはちょうどいい作品かな。 ネタは入ってないが。 。
ヘルツォークというのはヘンな人だな、 これがやりたかったんだ。 正直リメイクと聞くだけで期待が薄れる昨今、 しかもミスマッチな予感のニコラス・ケイジ。 ところがこれがオリジナルに勝るとも劣らずの出来映え。 それでもケイジがベストだったかどうかは あくまで疑問だが、 いかにもコワモテのハーヴェイ・カイテルとは正反対のタイプにした意義はあるかもしれない。 一見良さそうな人のほうがヤバイみたいなニュアンスで、 ニコラスが最初だったらインパクトはなかったかもしれないが、 リメイクならある意味 大正解なのかも。
比較評論は時間がないのでまたの機会にするとして。 。 と言いつつ やらないと思うので、 DVDが出る頃にでも誰かお願い^ ^ 1992年のカイテル版の邦題には "刑事とドラッグとキリスト" とかいうサブタイトルがついているが、 意外にも今回、 キリストは軽くなっている。 その分ドラッグばかりな気もするが、 ケイジのヘロヘロ感には合ってるか。 。
証拠品のヤクをかすめ、 娼婦のガールフレンドを持ち、 フットボール賭博で借金を重ね、 あげくは裏の顔役とつるむバッドな警部補の話だが、 いい加減で やりたい邦題なのにどこか憎めない。 それもそのはず、 もし刑事でなくどこかのサラリーマンだったら、 立身出世にシャカリキになる猛烈企業戦士というだけのことなのだ。 だから悪い時期を切り抜ければ、 やがて万事は好転してハッピーエンド! このあたりがまた憎いセンス、 これこそがアメリカンドリームのジ・アザーサイドなのだ。
てな感じでまとめれば、 それ以上書くことはないのかもしれない。 そんな、 深そうで浅いところがまたいいのだろう。 エヴァ・メンデスは普通に美しいが深い人物造形などはされておらず、 どの登場人物もさしてクセがない。 全般的に前回より あっさり風味に仕立てられているのは、 監督のそういう解釈によるのではないかと理解する。
原作はなく、 映画のためのオリジナル脚本だけに 最初から映画的なのはもちろん、 結果オーライ・・ そんな言葉がピッタリ来る、 隠れ脱力派の映画と言える。 台風が通過していった後の街のように、 あ〜あ、 って感じの無責任さが、 どこか懐かしく思えるのはなぜだろう。
バッド・ルーテナント The Bad Lieutenant (2009) 2/27〜 公式サイト・予告
監督 ヴェルナー・ヘルツォーク 象のロケット
脚本 アベル・フェラーラ+ヴィクター・アルゴ+ポール・カルデロン+ゾー・ルンド
ニコラス・ケイジ エヴァ・メンデス ヴァル・キルマー
アルヴィン・"イグジビット"・ジョイナー フェアルーザ・バーク ショーン・ハトシー
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