11.05.2012

愛は戦いである 「愛と誠」



"君のためなら死ねる" のセリフで伝説となった70年代の劇画、 それを引っ張り出すだけでなく、 何とミュージカル?! 簡単に言ってぶっ飛んだ企画であり、 三池先生にしかできない芸当と言える^ ^ 「ヤッターマン」 のように劇場に飛び込みたかったところ、 何だかんだでDVDになってしまったものの、 すばらしい出来映えを堪能。

西城秀樹でも映画化もされているので、 敬意を表してか 「激しい恋」 から始まり、 「空に太陽があるかぎり」 「夢は夜ひらく」 「酒と泪と男と女」 「また逢う日まで」 と昭和の名曲がずらり ( 「狼少年ケン」 を除く?) これはもうオジサン世代には無視できない企画ながら、 大っぴらには語るには恥ずかしい作品で、 同世代の間で密かに話題にするほかない、 悲しい運命を背負った作品でもあると言えよう^ ^

俳優の歌は決して上手くはないものの、 過不足なくテーマにふさわしい一途さを持つ。 一人だけ上手い人がいると思ったら一青窈だったが、 このあたりのバランス感覚も三池監督ならではと言えよう。 なぜか若い人にも得体の知れない面白さと評判のようで、 監督の快進撃は続くのであった。 しかしまあ、 そんな安定感は逆に冷めた感じにもつながり、 もはや昭和を懐かしむ気分でもなく、 振り付けは大して面白くない気もするしで、 原作の孤高だけを再確認することになる。 どうせならついでに 「巨人の星」 を大マジで実写化してくれないかな。


愛と誠 (2012日本) 公式サイト 象のロケット 
監督 三池崇史 脚本 宅間孝行 音楽 小林武史 振付 パパイヤ鈴木 原作 梶原一騎
妻夫木聡 武井咲 斎藤工 大野いと 安藤サクラ 一青窈 市村正親 伊原剛志 
余貴美子 

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