3.31.2009

あっさり系 「ラーメンガール」



日本で公開され、 アメリカではDVDスルーとなった作品だが、 わかる気がする。 味わってみたいという気分半分、 なんとなく賞味期限切れか?という予感半分。 。 あまりにベタなタイトルなものだから、 たとえ面白かったとしても "ラーメンガール、 よかったよ〜" とは言いにくい^ ^ 'ペンパル' (って古いな) から写真が送られてきて、 別に悪かないのに手紙の頻度がしだいに減り、 "こんど日本へ遊びに行きます" と言われて微妙に当惑するような・・

でもまあブリタニー・マーフィー演じるアビーは、 ほんとにイジらしい娘で、 新宿界隈にも何げない人情があふれる 「男はつらいよ」 的テイストと言えばいいのかな。 日本勢は役者ぞろいだし、 日本の描かれ方も違和感ない。 ふと邦画を観てる気にさえなる。

アビーのラーメンへの想いがどことなく表面的だったり、 10年くらい修行を積むのかと思いきや、 半年くらいのけっこうインスタントな感じだったり、 チェーン店とのラーメン対決も 「The 焼肉ムービー プルコギ」 などに比べると盛り上がりに欠けるが、 むしろ これくらいの気楽さでいいよね。

映画でラーメンと言えば 「タンポポ」 が思い出され、 オマージュのように山崎努も登場するが、 仮にタンポポをこってり系の豚骨とするなら、 ラーメンガールは今風のあっさり系の味わいか。

(追記 12/21) ブリタニー・マーフィーさんが32才の若さで亡くなったそうです。 冥福をお祈りいたします。


ラーメンガール The Ramen Girl (2009) 公式サイト&予告編 
監督 ロバート・アラン・アッカーマン 製作総指揮 小田原雅文 
ブリタニー・マーフィー 西田敏行 余貴美子 パク・ソヒ 石橋蓮司 山崎努 
ラーメンガール [DVD][DVD]

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3.29.2009

タマネギとチョコレート 「マーリー」



この手の映画は子連れで吹替版となる今日この頃。 昔からハリウッドは動物ものが得意だったが、 CG全盛の今に逆行するかのような、 擬人化しない動物ものは珍しい。 こんな映画にまでケチをつける気はないが、 それにしてもベタなストーリーだったな。 。 原作者であるコラムニストの経験そのままなのだろう。 でも、 泣かせてやろうとかのアザとさもとくになかったし嫌味はない。

'おバカ' というよりは、 ただの やんちゃな犬だし、 '教えてくれたこと' という具体的な教訓があるわけでもない。 犬の寿命は人間よりはるかに短いという事実ぐらいか。 バカの演技をしている犬も、 カメラの前でこれだけ要求に応えられるということは バカではないはず。 子供向けかなと思ったが例によって受けは悪く、 また外してしまったな。

うちにも一匹いるが、 やっぱりああいう手術は受けさせないといけないのか。 家族の一員とか言われながら、 みんなは美味しそうなものを食べて、 自分だけドッグフードであることを犬は正直どう思っているのか。 などと、 いらないことを考えてしまった。 ペット産業に不景気な話題は聞かないが、 自分なりの調査でわかったことがある。 犬を飼っている人はご存じかと思うが、 犬にタマネギやネギを食べさせるな、 チョコレートもダメ・・ これは嘘八百だ! 犬の赤血球がどうとか、 テオブロミンだとか、 まことしやかな理由がついてるが、 一説によるとこれらはペットフードメーカー、 あるいは獣医のでっちあげであると。 うちの犬で試してみたが全然大丈夫^ ^ そう言うと、 犬種や摂取量によります、 なんて補足がついてくるのかもしれないが、 いずれにせよ、 こんなことが言われ出したのは最近のことだ。 昔は平気で何でもやったものだ。 酸っぱい物はあげても食べなかったし、 鶏の骨とかは喉に刺さるからダメと言われたが、 ネギ? チョコ?

チョコレートが大好きな犬というのが何かの映画に出てきたので、 疑問を持って調べたところ上の事実に突き当たった。 こういう噂を流しておけば、 もし犬がチョコを食べてしまうようなことがあった場合、 とりあえず獣医に相談に来るケースが増えるという。 人間と同じものを食べさせるな、 というのも犬の健康を考えてのことだそうだが、 ペットフードメーカーの将来を考えてのことでもあるわけで、 この常識をさらに強化するための切り口としてタマネギやネギ。 感心するね、 それらは人間の食べ物によく入っているものであり、 子供には好き嫌いしちゃいけませんと言い聞かすもの。 それを逆手に取ったわけだ。 自分が犬に教えてもらったのは、 こんなことだったわけだが、 次はどういうお触れがペット関連で出てくるか、 お楽しみだ。

マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと Marley&Me (2008) 3/27〜 
監督 デビッド・フランケル 原作 ジョン・グローガン 公式サイト&トレーラー 
オーウェン・ウィルソン ジェニファー・アニストン 
マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (特別編) [DVD]特別編 [DVD]

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愛なき情熱 「胡蝶の夢」



イージーとは言えないにしても脚色されすぎた邦題。 原題の "若さなき若さ" では雰囲気がないと見たのか。 しかし世界ではそれで通っているののだから、 違和感を覚えずにはいられない。 こういうアレンジは、 ある意味、 観客をバカにした行為だろう。 'コッポラの' を足しているのも、 保険のつもりか。 配給側の自信のなさをアピールしてるにすぎないことがわからないのだろうか。

10年ぶりにメガホンを取ったコッポラには "キューブリックほどではない" だの "ゴダールを始めた" だの罵声あるいは賛辞が浴びせられているようだが、 期待の裏返し、 あるいは すり替えに他ならない。 でもゴダールという例えは何だ? 難解で哲学的だからか。 しいて言うなら、 お金のかかったゴダールだろう。

老人が若返ったりするものだからベンジャミン・ボタンの二番煎じのように感じる人もいそうだが、こちらの方が1年以上早い。 タイトルなどから 「潜水服は蝶の夢を見る」 を連想する人もいそうだが、 "ドラえもんの最終回は植物人間となったのび太の夢だった" という都市伝説の方が近い。 IMDbのコメントの1件は笑えた。 ティム・ロスはエルヴィス・プレスリーと誕生日が同じで、 原作が出版されたのもプレスリーの命日だなどと、 生まれ変わり的な妄想を刺激されたようす。 いろいろと妄想するのもわからなくはない壮大な不思議物語ではあるが。

で自分はどうかというと、 エンディング以外は面白かった。 それほど難解だとも思わない。 言語の起源や人類の始まりにまで旅をしてきて、 この先にあるのが水爆やミュータントという発想が微妙にカワイイ。 古典もSFも一線上に繋げてしまうことは好意的に評価する。 こういう原作を取り上げたコッポラのアンテナも鈍っていないように思う。 映像も美しいし、 とくに冷めるような部分もなかったのだが 特別の驚きもなかった気がする。 IMDbでは誰かもう一人上手いことを言ってたな。 "Romance without love" 愛なき情熱・・ けっして悪くない作品なのに、 このフレーズが言い得て妙なのはどうしてだろう。 3本目の薔薇をどこに置くかが、 いまいちキマらなかったからだろうか。


コッポラの胡蝶の夢 (2007) 日本公開2008 公式サイト&トレーラー 
YOUTH WITHOUT YOUTH
監督 フランシス・フォード・コッポラ 原作 ミルチャ・エリアーデ 
ティム・ロス アレクサンドラ・マリア・ララ ブルーノ・ガンツ 

3.28.2009

映画って何だろう 「サーチャーズ2.0」



これも見逃していたので、 公開から2ヶ月半という早さのDVD化は歓迎したい。 "パンクムービーの奇才" などの宣伝文句を抜きにすれば楽しめた。 映画を取り巻く状況への '嘆き' は、 主役の二人の痛いまでの映画オタクぶりを通して伝わる。 ただし、 すでにハリウッドへの批判というスタンスではなく、 年老いた役者崩れ、 脚本家崩れが往年のウェスタン映画を懐かしむ、 笑いとペーソスあふれるロードムービーといったところ。 そのように表現してしまうと客は呼べなかったのだろうか。

アリゾナのモニュメントパークで開かれる上映会の特設スクリーン。 広大な景色のなかに広げられたビニールの大スクリーンを見ていると、 このだだっ広い大陸を制覇したハリウッド映画というのは何だろうと、 あらためて思う。 そこにはもうブルーオーシャンはないのかもしれない。 銀幕の夢も、 熱狂も、 過ぎ去った世紀の思い出に過ぎないのかもしれない。 それでも映画は作られ続け、 人々は見せられ続け、 巧みな利権システムに 今日も幾ばくかの金を吸い上げられて 映画産業に貢献するガソリンのような存在であり続けるのだ。 いつの日か映画ファンの正義と復讐は成し遂げられるのだろうか。


サーチャーズ2.0 SEARCHERS 2.0 (2007) 日本公開2009
監督 アレックス・コックス  公式サイト&トレーラー 
デル・ザモラ エド・パンシューロ ジャクリン・ジョネット サイ・リチャードソン 
サーチャーズ 2.0 [DVD][DVD]

 東京残酷警察 初回限定“GORE EDITION” [DVD] ワイルド・バレット DTS スペシャル・エディション 抵抗-死刑囚は逃げた 北国の帝王 [DVD] TOKYO! [DVD]

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3.27.2009

物好きに捧ぐ 「デス・ルーム」



蒼々たる監督が集うホラーオムニバス、 なのに何じゃコリャ?という作品に遭遇した。 2006年の製作なのに一昔前風のタッチで 「トワイライトゾーン」 や 「マスター・オブ・ホラー」 のようなテイストを狙ったのか。 それにしても、 つまらなさすぎる^ ^ トロント・フィルムフェスティバルに出品したきり、 アメリカでもDVDスルー、 ヨーロッパへ持って行っても売れなかった珍作のようだ。 だから検索しても大した情報は出て来ない。 よって、 このエントリーは貴重な資料になるはずで^ ^ ちょっとネタバレぎみになるが詳しめに書いておく。

例によって邦題はイージーすぎ。 原題は "罠にかかった遺灰" とでも訳しておくか。
各エピソードのタイトルには字幕もつけられてなかったので、 以下に併記しておく。
DVDジャケットのイメージもまるで違う。 上の海外版のほうが近い。

デス・ルーム TRAPPED ASHES (2006アメリカ・日本・カナダ) 未公開 
変則オムニバス 脚本 デニス・バートク 
出演:レイチェル・ヴェルトリ ジョン・サクソン ルーク・マクファーレン 
   石橋凌 杉本彩 他 

Wraparound (まとめ部分) "ホラーハウスにて" 監督 ジョー・ダンテ 
エピソード1 The Girl With Golden Breasts "豊胸手術" 監督 ケン・ラッセル 
エピソード2 Jibaku "自縛" 監督 ショーン・S・カニンガム 
エピソード3 Stanley's Girlfriend "スタンレーの恋人" 監督 モンテ・ヘルマン 
エピソード4 My Twin, My Worm "寄生虫の兄妹" 監督 ジョン・ゲイター 


映画の撮影スタジオを見学に来た6人の男女は、 とあるホラー映画の舞台となった屋敷のセットに案内される。 彼らが家に入ると扉は閉ざされ、 その映画と同様に、 各人が実際に体験した恐い話を披露しない限り出られないという。

1. (カップルAの話) 女優をめざす女は、 オーディションに落ち続ける原因は胸だと考え、 豊胸手術を決意。 最新の技術ではシリコン等を詰めるのではなく '天然素材' を使うのだという。 それは無事成功し、 役がつき、 恋人もできるが、 そのオッパイは血を吸うのだった・・

2. (カップルBの話) 日本への旅行中、 妻は若い僧に惹かれる。 だが、 すぐ後に彼の首吊り死体を発見。 翌朝、 妻がホテルから消える。 年配の僧が言う。 奥さんは地獄に連れて行かれようとしている、 急がないと・・

3. (男の話) 若い頃、 親友がいた。 ともに映画を志し才能を認めあっていたが、 映画を取り巻く状況に批判的でもあった。 ある日、 親友の家を訪ねると見知らぬ女が。 美しいが得体の知れない女に、 親友の恋人と知りながらも惹かれる男。 だが親友は突然、 彼女を置いていなくなる。 男は彼女とできてしまうが、 後に彼から1本のフィルムが届き、 そこには恐るべき事実が・・

4. (女の話) 母が自分を妊娠したと気づいたとき、 お腹にはもうひとつ別の生き物がいた。 寄生虫・・ 赤ちゃんへの影響を考えて駆除することもできず、 ともに育つこととなる。 生まれてからも、 自分は双子だったのではないかと思う女の子は、 離婚し新しい妻をめとった父に引き取られるが、 やがて義理の母を憎むようになり、 ある日、 双子の兄妹に頼む。 アイツを殺してと・・

全員が話し終わった後も扉は開かないので、 案内人を問い詰めると、 結末がないからだと。 案内人は勝手に悲惨な結末を作ってしまう。 すると・・

エピソード2ではアニメをミックスした表現なども取り入れてるんだが、 二番煎じもいいところ。 以上、 "実話を話せ" と言うわりに、 思いっきり '作った' エピソードばかりだが、 物好きな人は見てくれ^ ^